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2007,03,17, Saturday
さて、本番の最中ですが、先日富士山写真を載せた所、
富士山LOVEのメールをいただきまして、ふと思い出したのですが 私には富士山登頂の経験があるのです。 お芝居にはぜんぜん関係ないのですが緊急特番として 富士を笑うものは富士に泣く(連載) をお送りいたします。 〜プロローグ〜 大学を卒業して数年後の夏、久しぶりに所属していたサークルのメンバーと連絡を取ると、 みんなプチニートになっていることが発覚。 私→自分の主宰する劇団で活動 同期男→バンドマン 同期女→就職するもストレスで胃潰瘍になり退職 後輩男→お笑い芸人志望 おいおい、無職がこんなにいるよ。 ということになり、 『せっかくみんな無職なんだからさ、夏合宿しようぜ。』 という計画が浮上したのでした。 何のための合宿なんだよ。 ま、それは置いといて、どこに行こうか?と話しているうちに、 「おまえら、富士山登ったことあるか?」 という話しになりまして。 「5合目まで車で。」 「途中までかな。」 「ないね。」 など、誰も頂までたどり着いたことがないことが発覚。 日本人たるもの富士山ぐらい登っとかないとアカンやろ。 と富士山登頂計画発動。 そんなナショナリズムの前に、納税しろ、納税。 で、早速『るるぶ』を購入し、全員集合。 富士山登頂ルートを決めることになる。 「どうせ登るならさ、一番キツい所登ろうぜ、キツいところ。」 そう、その一言が後に語り継がれる 富士を笑うものは富士に泣く の惨劇を招くことになるとは誰も気が付いていなかったのである… つづく ※当ブログは鍵付きメッセージ機能がございませんので、非公開のメッセージは、 ページを管理しているV.D.COMPANYのほうまでメールにてお願いいたします。 アドレス: office@vdc.net (スパム対策のためリンクしていません。 メーラーにコピーペーストしてご送信ください。) |
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2007,03,19, Monday
〜第一章 知らないことは武器なのか?〜
ルートも決定し、国民宿舎を予約し、ついに富士山へ向かう日がやってきた。 まずは前日に一泊。 翌日は早朝に起床。装備を整え、いざ5合目へ。 ここで無職の戦士たちの装備品を確認しよう。 演劇人=私: 山の天気は変わりやすいと言う浅い知識のもとに、 バイク用のレインジャケットを着用。 でも下はジーンズ。 ネタとして酸素ボンベをリュックの中に。 冗談で買ったつもりのこの酸素ボンベが、 後にこの戦士たちの命を救うことになる。 バンドマン=同期男: 山だろうがなんだろうが、ロック魂は譲れない。 ジーンズにサングラス、 そしてシルバーのブレスレットやリングを大量に装備。 後にこのアクセサリーが、富士山においては 急激に体力を吸い取る呪いのアイテムと化す。 病で退職=同期女: 一番まともな装備とはいえるが、 近所をウォーキングする程度の軽装備。 ただし彼女が着用していたジャージが、 下山時に奇跡を呼ぶことになる。 お笑い芸人志望=後輩男: 山には防寒着を、ということで 肉体労働者の必需アイテム、通称ドカジャンを着用。 そして無意味にハゲヅラを着用。 登山とはいえ笑いは欠かせない。 しかし、後にこの「お笑い魂」が彼を苦しめることになる。 おまえら、山を舐めすぎ。 そしてお気づきであろうか? この登山計画、早朝に出発したということは、 日帰り計画であるということを。 富士登山は山小屋で一泊、日の出る前に登頂を再開し、 山頂もしくは途中でご来光を拝んで、 日中に下山するというスケジュールが一般的とされているが、 そんなことお構いなし。 無職なら日帰り。 いや、無職なのに日帰り。 5合目に向かう有料道路で衝撃の事実も知る。 この有料道路、夜7時までに戻らないと夜間閉鎖されるということを。 ひとけの無い早朝の5合目。 山を知らぬ無職たちの無謀な登山がいま幕を開ける… つづく ※当ブログは鍵付きメッセージ機能がございませんので、非公開のメッセージは、 ページを管理しているV.D.COMPANYのほうまでメールにてお願いいたします。 アドレス: office@vdc.net (スパム対策のためリンクしていません。 メーラーにコピーペーストしてご送信ください。) |
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2007,03,20, Tuesday
〜第二章 ハゲヅラじゃ駄目ズラ〜
5合目まで車で向かい、そこから登山を始めたわけだが、 開始10分で 『誰だよ、富士山登りたいとか言い出した奴。』 とか言い出す、社会不適格者ご一行。 当初、『どうせ登るなら、1合目から行こうぜ』 なんてヘラヘラしていた連中は、激しく運動不足でもあった。 今回の富士登山のイベントの一つとして、 木製の杖に、山小屋の焼印を押す というものがあり、5合目の売店で杖を全員購入していた。 6合目、7合目、と各ポイントにある山小屋では到達した証に焼印を押せるのだ。 それをコンプリートしようというこのパーティーにしてはいたってまともな企画。 しかし、息も絶え絶えに到着した6合目付近の山小屋でまたもや衝撃の事実が! 『本当は8月末で閉山なんだけど、 いま台風が来てるから前倒しに閉山です。』 めっちゃ後片付けしてるし! しかも山小屋ってものは、外で休憩するぶんには無料だが、 室内で休もうと思うと、高額な休憩料金を払わなくてはいけないのだ。 無職にそんな金銭的余裕なし。 しかも日帰りだから、時間的余裕もなし。 可能な限り焼印を集めることにして、再出発。 すると途中で、ご来光を眺めて下山する 正しい富士登山パーティーとすれ違う。 山を登るときはさ、 やっぱり挨拶するのがマナーだよね。 無職「おはようございまーす」 正しい人「おは…(無職軍団の身なりを見て狼狽)…ようございます…)」 根本的登山マナーがなっていなかった模様。 途中の山小屋(の外で)休憩中も、登山パーティーと遭遇したが、 正しい登山客と、ハゲヅラとのコラボレーションは 奇妙であり、シュールではあるが、 正しい登山客、ノーリアクション。 酸素の薄い高地において、彼の『笑い』は無力らしい。 そう、酸素の薄さを体感できるようになってきた、その頃、 私たちの身体に『噂に聞いたアレ』が襲い掛かってきていた。 奴の名は 『高山病』 富士を笑うものは富士に泣く ここは日本。されど日本一高い富士山なのだ… つづく ※当ブログは鍵付きメッセージ機能がございませんので、非公開のメッセージは、 ページを管理しているV.D.COMPANYのほうまでメールにてお願いいたします。 アドレス: office@vdc.net (スパム対策のためリンクしていません。 メーラーにコピーペーストしてご送信ください。) |
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2007,03,21, Wednesday
〜第三章 色々泣けてくる頂上〜
ついに頭痛・吐き気という高山病に襲われた一行。 そうだ、俺には酸素ボンベがあるじゃないか! おもいっきり吸う。 酸素最高! 「おう、三輪、気が利くな!」 廻し酸素吸入。 ネタのために購入した酸素ボンベ、あっという間に消費。 これが砂漠の水筒だったら、 確実に死です。 しかしまぁ、酸素ボンベのおかげで、なんとか生き長らえたのも事実。 8合目、9合目ともなると、いくら休憩しても、 登山再開して5歩でゼェハァ状態。 紅一点の同期の女は、やはり体力の差か遅れをとるようになってきた。 ただでさえ呼吸困難な状態なのに、ハゲヅラでさらに皮膚呼吸も困難な状態に 自ら追い込んでいる後輩も遅れてきた。 体力を吸い取る呪いのアイテムを数多く着用していたバンドマンは、途中で装備解除。 ロック魂、落石。 私とバンドマンは先行して後輩を見守る。 「おーい、急がなくていいぞぉ。ゆっくり登ってこーい。」 そう声をかけた後、2人は気が付いた、 彼がお笑い芸人志望であるということを。 「おい!これ、フリじゃないから!ボケのフリじゃないから!」 そう言い足したときはすでに手遅れ。 お笑い芸人志望の後輩、 富士山9合目を全力疾走。 最終的には芸人にはなれなかったが、 あの日のキミは、 日本一高いところで日本一輝いていた。 そしてついに一行は頂上に到達した! が、しかし、 閉山した富士山頂、すべての建造物は閉鎖され、 人っ子一人いねぇ。 無意味にポケットに入れたまま持ってきてしまったわたしの携帯電話、 気圧で内側から液晶画面が割れる。 そして、頂上についた感動より、 これからこの山を下山しなくてはならない事実にウンザリする。 「芸能人とかさ、富士山登って、頂上で感動して泣いたりしてるけど、 感動じゃなくって、単に泣けてくるよね、この状況。」 有料道路7時の門限もあることだし、早々に下山をはじめる事にする。 下山道の入り口で、追い討ち攻撃は待っていた。 『閉山のため通行禁止』 打ちっぱなしゴルフっていうのは聞いたことありますが、 登りっぱなし富士山っていうのは聞いたことありません。 私たちの決断は、もちろん 無視して下山開始。 果てしなくツヅラおりに続く下山道。 嗚呼ほんとに泣けてくる。 つづく ※当ブログは鍵付きメッセージ機能がございませんので、非公開のメッセージは、 ページを管理しているV.D.COMPANYのほうまでメールにてお願いいたします。 アドレス: office@vdc.net (スパム対策のためリンクしていません。 メーラーにコピーペーストしてご送信ください。) |
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2007,03,22, Thursday
〜最終章 富士は人の心をこう変えた〜
前倒しの閉山により、通行禁止になっていた下山道を無視して降りはじめた一行。 ツヅラ折に果てしなく道は続き、まったく先が見えない。 前重心での下山に足首が悲鳴をあげる。 後ろ歩きで下山して、 「おー楽だぞこれ!」とか言ってみる。 お前は小学生か。 が、一方、登りではかなり遅れをとっていた同期の女が 超人的な速さで下山道を突き進む。 これか!これなのか!ジャージの威力は。 後に彼女は 下りのスペシャリスト と呼ばれることになる。 いっそこのまま道をショートカットして、 転がって下山したいとか思いだす。 そんな無限地獄から抜け出し、普通の登山道に合流した頃には、 日も暮れてきて、体力との戦い・時間との戦いになってきた。 そのころはもう、パーティーに会話なんかないよね。 みんな無言で突き進む。 すると、うす暗闇の向こうから、人の声がする。 「すみませーん!」 立ち止まってみると、男子4人の正しい登山ルックの若者が歩いてくる。 「なんすか?」とたずねると、 「道に迷ってしまって困ってるんです。一緒に下山してもらっていいですか?」 と言う。ていうか、かなり必死である。 よく見ると、一人の若者がかなり衰弱している模様で、 両脇を他の2人にささえられている状態。 正しい登山ルックのクセにどこをどう彷徨ってたんだよ。 俺:「ていうか、5合目までいくんすよね?」 彷徨い人「はい。」 俺:「あとこの道まっすぐ行けば5合目だから、迷いようないけど?」 そのころはもう、他人に気を配る余裕なんてないよね。 彷徨い人:「いや、でも、お願いします!」 俺:「まぁ、ついてきたければどうぞ。」 かなり尖ってるよね、俺。 で、下山再開。 で、無言。 もうね、人のことなんてどうでもいいの、 7時までに有料道路通れるなら。 我々無職パーティーもかなり疲労していたはずなんだが、 正しい登山パーティーは更に疲労していた模様で、だんだん2つの集団に別れてくる。 でもどう考えても1本道だし、まぁいいかと。 すると後方からまた 「すみませーん!」と声がする。 俺: 「なんすか?(キレ気味)」 彷徨い人(リーダー): 「もう少しゆっくり歩いてもらえませんか?」 俺: 「だから、この道は1本道だってば。(鬼)」 彷徨い人(衰弱者): 「俺のことは構うな。先に行ってもらってくれ…。」 彷徨い人(リーダー): 「でもお前…」 彷徨い人(衰弱者): 「俺なら大丈夫だ。」 彷徨い人(サポーター): 「ほんとうに大丈夫なのか?」 彷徨い人(衰弱者): 「ああ…」 俺: 「じゃ、お先に。」 誰が構ってられるか、 こんなB級映画の1シーンみたいな三文芝居に! 鬼畜と化した一行は5合目の駐車場に無事たどり着くことに成功。 急いで車に乗り込む。 有料道路閉鎖も回避し、やっとなごみだした車内。 「いやー大変だったねー」 「よかったねー間に合って。」 「富士山舐めたらだめだねー」 しかし、ただ一人、下りのスペシャリストだけ機嫌が悪い。 ていうか、キレてる。 「なにお前キレてんだよ?」 すると彼女は車内でこう叫んだ。 「宿の夕食の時間に間に合わないじゃない!!」 そんな理由かよ! そして初連載の 富士を笑うものは富士に泣く そんなオチかよ! でも、これ、全部実話なんです。 さぁみなさん、今年の夏はみんなで富士山に登りましょう。 もちろんジーンズでね! 完 ※当ブログは鍵付きメッセージ機能がございませんので、非公開のメッセージは、 ページを管理しているV.D.COMPANYのほうまでメールにてお願いいたします。 アドレス: office@vdc.net (スパム対策のためリンクしていません。 メーラーにコピーペーストしてご送信ください。) |
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